ベトナム株入門②(2つのリスクと6つ注意点)

2021年7月13日

ベトナム株入門編の第2回目は、リスクと注意点についてです。

日本株投資と比較したときの、ベトナム株投資における2つのリスクと6つの注意点を紹介します。

リスクや注意点も踏まえた上、投資のご判断をしていただければ幸いです。

本記事の信頼性

本記事の信頼性(著者のベトナム株投資履歴)

2つのリスク

為替リスク

一つ目は為替リスクです。

ベトナム株投資を行うには「円⇒ドン」の為替取引(両替)をする必要があるため、ベトナム株投資は為替レートの影響を受けます

「円⇔ドン」の為替レートが大きく変動することにより、為替リスクも大きくなります。

下図は、円⇔ドンの過去10年間の為替レートのチャートです。特に直近5年くらいは概ね一定の範囲で推移しており、比較的安定していると言えそうです。

為替レートチャート(ベトナムドン/円)

カントリーリスク

2つ目はカントリーリスクです。

一般的に、新興国は先進国と比べてカントリーリスクが大きいため、投資リスクも大きくなると言われています。

カントリーリスクの評価に当たっては、明確な基準はなく各評価機関がそれぞれ独自に評価しています。

国際機関であるOECD(経済協力開発機構)における現在のベトナムのカントリーリスクの評価は、8段階評価のうちで上から5番目(下から4番目)であり、中程度のリスク評価となっています(その他の主要な機関(Moody’s、Fitch、S&P)の評価も、OECDと同様に中程度のリスク評価となっています)。

なお、OECDの評価において、2019年にワンランク評価が改善(上から6番目⇒5番目)していますので、補足させていただきます。

6つの注意点

配当が安定してない銘柄がある

ベトナム株には、配当が安定していない銘柄があります

たとえば、ある年度に配当があり、翌年度に配当がなくなり、その翌年度に配当がまた復活するというような銘柄もありますし、配当の金額が年度によって不規則に変動するような銘柄もあります。

また、配当が出される回数や時期も年度によってバラつきがある銘柄も多いです。

「ベトナム株の魅力」の記事でも紹介したとおり、ベトナム株には日本株ではあり得ないくらいの高配当銘柄があるのですが、ある年の配当額が大きいからといって、投資してしまうと、翌年には配当が大きく減額されたり、配当自体がなくなってしまい、期待していた利回りが得られない可能性があるため、注意が必要です。

安定的に配当を出しているベトナム株も多くありますので、直近の配当実績だけではなく、過去の配当実績の履歴を確認し、どれだけ安定的に配当を出している調べることが、ベトナム株投資では非常に重要です。

以下の記事で、過去の配当実績の履歴を含めたベトナム株の配当情報の調べ方を紹介していますので、銘柄選定の際は、ぜひともお読みください。

外国人保有枠に制限がある

ベトナム株は、外国人(ベトナム国籍以外の方)が保有することができる株数に制限があります。外国人保有枠は銘柄毎に設定されています。

ベトナム市場において、外国人による保有比率の上限は原則49%以下(一部銀行では30%以下)に設定されているため、外国人投資家への売買制限が発生する場合や、上限を超える買付注文は取引所で受付けられず失効する可能性があります。

引用元:SBI証券

ベトナム市場から見た時に、我々日本人は外国人に該当しますので、この外国人保有枠の上限(原則49%)の制限を受けることになります。

外国人保有枠の空き状況を確認していないと、せっかく時間をかけて銘柄選定しても、買おうした買えないない!なんてことが起きるため、注意が必要です。

以下の記事で、外国人保有枠の空き状況を確認する方法を紹介しています。

日本語で得られる情報が限定的

ベトナム株の情報は非常に得づらいです。

最新情報はネットで調べることが多いと思うのですが、日本株投資をしていたら簡単に得られる基本的な情報も得づらい時が多いです(ネット上にそもそも日本語の情報がなかったり、情報があっても情報自体が古かったりします)。

情報が限定的な状態で、投資判断をしてしまうと判断を誤ってしまう可能性が高まるため、注意が必要です。

著者
mitsuru

本サイトでは、日本人がベトナム株投資をするために必要なノウハウをまとめています。
書いてほしい記事の要望がありましたら、各記事ページのコメント欄や問い合わせページからリクエストいただけると幸いです。

また、SBI証券さんでベトナム株投資をされる方も多いと思いますが、SBI証券さんのサイトに掲載されているベトナム株情報も限定的な部分があるため、SBI証券さんでベトナム株投資をされる方は、以下記事もお読みいただければと思います。

日本の証券会社では購入できる銘柄が限定的

日本の証券会社で取り扱っているベトナム株は限定的です。

最大手のSBI証券さんでも、取引可能なベトナム株の銘柄数は、全体の半分未満となっています(以下表、2021年7月11日時点)

SBI証券で取り扱っているベトナム株の銘柄数321 銘柄
ベトナムの株式市場(HOSE、HNX)に上場しているベトナム株の銘柄総数761銘柄

「ベトナム株の魅力」の記事で5つの高配当銘柄を紹介しましたが、この中でSBI証券さんで取引をできる銘柄は3つのみです(下図の赤枠の銘柄、2021年7月11日時点)

SBI証券で取引可能な高配当銘柄

日本の証券会社では取引手数料が高い

最大手のSBI証券さんでは、約定代金の2.2%(税込)が取引手数料となります。ベトナムの証券会社の取引手数料が、約定代金の概ね0.2%ですので、約10倍の手数料がかかります。

また、最低手数料も設定されており、1,320,000ドン(税込)となっています。日本円にして約6,000円となります。

少額で手軽に始めようと思い、例えば1万円くらいのベトナム株を購入しても、約6000円の最低手数料が発生してしまうので、注意が必要です。

また、この取引手数料は、売却時にも発生します。保有している銘柄の株価が上がってきて、少しずつ小分けにして売ろうとしても、都度、最低手数料約6,000円が発生しますので、注意が必要です。

上記はSBI証券さんの例ですが、日本では他の証券会社も概ね同等の取引手数料がかかります。

著者
mitsuru

短期で売買を続けると取引手数料が累積していくので、日本の証券会社でベトナム株取引をするのに、短期売買は向いていないかもしれません。

日本の証券会社では株主割当増資によって得られる新株予約権の行使はできない

ベトナム株では株主割当増資が日本株よりも圧倒的に多く実施されています。株主割当増資が行われると株主は新株予約権が与えられ、その権利を行使することで新たに発行される株を市場価格よりも安く購入できます。

株主にとってとてもメリットの大きい株主割当増資ですが、日本の証券会社では仕組み上、与えられた新株予約権を行使することができません。そのため、市場価格よりも安く株を購入できるというとても魅力的な取引機会を失うことになります。

著者
mitsuru

本格的にベトナム株に取り組まれる際は、ベトナムの証券会社を利用するという選択肢もありですね。

最後に

外国株をやったことがない方は、外国株取引に対して漠然とした不安があると思います。

私もベトナム株投資を始めた時は不安がありましたが、日本株にはない大きなチャンスがあるとも強く感じています。

漠然とした不安は、情報(事実)をしっかり集めることで、払拭されていくと感じています。

以下のベトナム株投資の完全マニュアルでは、ベトナム株投資に必要な情報(割安銘柄、財務が安定している銘柄の探し方など)を網羅的にまとめております。こちらをお読みいただくだけでもかなりリスク低減できますので、ぜひともお読みください(ブックマーク推奨!)。

以上、ベトナム株入門②(2つのリスクと6つ注意点)の記事でした。