Microsoft Foundry と Purview を連携すると何ができる? SIT・秘密度ラベル・DLP の違い

Microsoft Purview は SharePoint や Teams などの Microsoft 365 データの保護に使われます。Microsoft Foundry との連携では、Azure SQL や Azure Blob Storage を参照する独自の AI エージェントでも、プロンプトや応答の監査、機密情報の検出、入力のブロックができます。

Azure SQL を参照するエージェントで考える

顧客情報を Azure SQL から取得する社内エージェントを考えてみます。回答にクレジットカード番号が含まれていれば、Purview の SIT(機密情報の種類)で検出し、DSPM for AI で確認できます。組み込みやカスタムの SIT、トレーニング可能な分類子でプロンプトや応答を分類できます。元データに秘密度ラベルがなくても、テキストに含まれる機密情報は分類の対象です。

Azure SQL のテーブルを誰が読み取れるかはデータベース側の権限で管理します。Purview での分類は、エージェントと利用者のやり取りに含まれる情報を把握するために使います。 Microsoft Learn — Foundry のデータ分類

秘密度ラベルで検索結果を制御する

Azure Blob Storage 上の Word 文書を Azure AI Search で検索する RAG 構成を考えます。文書に「社外秘」ラベルが付いている場合、Azure AI Search はインデックス作成時にラベルを取り込みます。検索時には利用者の Microsoft Entra ID と Purview ポリシーを照合し、その利用者に許可された文書だけをエージェントに返せます。

対応する保存先は Azure Blob Storage、Azure Data Lake Storage Gen2、SharePoint Online、Microsoft OneLake です。文書へのラベル付けと Azure AI Search での取り込み設定が必要です。検索時のラベル適用はプレビューです。 対応する保存先と設定 · 検索時の秘密度ラベルの適用

DLP で入力を止めるには、利用者の情報が必要

回答に含まれるカード番号を検出するのは分類です。ユーザーが入力したカード番号をモデルに送る段階でブロックするには、SIT を条件にした DLP ポリシーと、モデルの呼び出し元がどの利用者か識別できる構成が必要です。

たとえば田中さんが社内チャットに Entra ID でログインしても、バックエンドが共通の API キーやアプリ自身のマネージド ID だけで Foundry を呼び出す場合、そのリクエストに田中さんの情報は含まれません。対応するモデル API(/chat/completions)で田中さんの Entra ID ユーザートークンを使うか、対応する方法で利用者情報を明示的に渡すと、Purview は田中さんに適用されるポリシーを評価できます。利用者情報を伴わない呼び出しでも、連携設定に応じて監査や分類は可能です。 Foundry の DLP 対応 · Foundry の連携条件

監査・保持・調査にも使える

標準連携は Foundry ポータルの Operate → Compliance → Data security and governance で、Azure サブスクリプション単位に有効化します。Purview Audit で利用状況を追跡でき、収集ポリシーなどを設定すれば、プロンプトや応答を保持したり eDiscovery で検索したりできます。使える機能は Purview のライセンス、課金、ポリシー設定によって変わります。 Purview の対応機能

Foundry と Purview の連携を有効にする手順

テナントに Microsoft Purview のライセンスがあり、設定するユーザーに Foundry Account Owner(旧 Azure AI Account Owner)ロールがあることを確認します。

  1. Foundry(新)ポータルで、Operate → Compliance → Data security and governance を開きます。
  2. 画面上部で対象の Azure サブスクリプションを選び、Powered by Microsoft Purview をオンにします。設定はサブスクリプション単位です。
  3. 対象の AI アプリでテスト用のプロンプトを送信し、Purview Audit でイベントを確認します。プロンプトや応答の収集が必要なら、Purview の DSPM for AI で対象の収集ポリシーを設定します。

DLP を使う場合は、Purview 側で対象のポリシーを設定し、対応するモデル API に利用者の Entra ID コンテキストを渡す構成で動作を確認します。 Microsoft Learn — Foundry 側の有効化手順 · Microsoft Learn — Purview 側の確認手順

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