【2024/6/10(月)開催】Entra(SC-300)勉強会

問題

次の表に示すホストを含​​むオンプレミス データセンターがあります。

名前説明
サーバ1Windows Server 2019、ドメインコントローラがデプロイされている
サーバ2Windows Server 2019、Entra Connectがデプロイされている
サーバ3Windows Server 2019、App1という名前のASP.NETアプリがデプロイされている
サーバ4Windows Server 2019、何もデプロイされていない
ファイアウォール1インターネットに接続されているハードウェアファイアウォール、明示的に許可しない限りすべてのトラヒックをブロックする

Active Directory フォレストは、Entra テナントと同期します。App1 を Entra ID ユーザーに公開できることを確認する必要があります。

問1 : サーバ4にデプロイすべきサービスは何か

■選択肢

A. Entra アプリケーションプロキシ

B. Entra パスワードプロテクションDCエージェント

C. Entra パスワードプロテクションプロキシサービス

D. Windows serverのWebアプリケーションプロキシ

問2:ファイルウォール1で構成すべきルールは何か

■選択肢

A. インバウンドのHTTPS通信を許可する設定

B. インバウンドのIPSEC通信を許可する設定

C. アウトバウンドのHTTPS通信を許可する設定

D. アウトバウンドのIPSEC通信を許可する設定









解答

問1:A. Entra アプリケーションプロキシ

問2:C. アウトバウンドのHTTPS通信を許可する設定

解説

問題内容について

・インターネット上の端末からFW内のイントラ上にあるWebアプリケーションサーバにアクセスさせる問題

サーバ4にインストールするべきサービス

A. Entra アプリケーションプロキシ

 ⇒ 正確には、「Entra アプリケーションプロキシのアプリケーションコネクタ」 が正解。
Entra アプリケーションプロキシは、「①アプリケーションサービス」と「②アプリケーションコネクタ」の二つが含まれる

(参考URL) 動作概要(シーケンス)

Microsoft Entra アプリケーション プロキシを使用してオンプレミス アプリを発行する – Microsoft Entra ID | Microsoft Learn

  • VPN(SSL-VPN、IPSec-VPNなど)接続をしなくても、インターネット経由で、社内イントラ内にあるWEBアプリケーションサーバにアクセスできる
  • ユーザは、Entra ID上のアプリケーションプロキシサービスで作成されるエンドポイント(URL)に接続するイメージ
  • 認証には、Entra ID上のユーザ名/パスワードが使用される
  • Entra Application Proxyは、Web系アプリケーションしか公開できない。
  • 最近、Entra Private Access(ゼロトラ用語でいうところの、「SDP/ZTNA」)というサービスが出ており(現時点ではプレビュー段階)、Web系以外のアプリケーションも公開できる(RDP、FTP、SMBなど、TCP/UDPを使用するあらゆるポートやプロトコルに対応)

その他の選択肢

  • Entra パスワードプロテクションは、Entra ID上の厳しいパスワードポリシーを、オンプレADにも適用する仕組み
  • Windows serverのWebアプリケーションプロキシは、少し古い技術でActive Direcotoryに外部からアクセスするための仕組み(参考:https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-server/identity/ad-fs/deployment/best-practices-securing-ad-fs#standard-deployment-topology) → インターネット側から見て、Webアプリケーションの手前に配置されているのがEntra アプリケーションプロキシ、Active Directoryの手前に配置されているのがWebアプリケーションプロキシ。

FW1に構成すべきルール

C. アウトバウンドのHTTPS通信を許可する設定

  • 「中→外」の通信のみを許可すればよいため、「外→中」のポートを空ける必要がなくよりセキュア
  • 「アプリケーションサービス(クラウド)⇔アプリケーションコネクタ(オンプレ)」間のやり取り(トークンの受け渡しなど)は、すべて「中→外」で確立されたHTTPSコネクションの中で行われる