Microsoft 365 デバイスベースライセンスについて

2025年7月2日

デバイスベースライセンスは、ユーザーではなく、デバイスが所属するグループにライセンスを割り当てます。デバイスベースライセンスは、デバイスそのものに専用のライセンスを付与することにより、ライセンスを持たないユーザーが対象デバイスにて Microsoft 365 Apps を利用することを可能としたライセンスです。デバイスベースライセンスを割り当てた端末では、ユーザーがサインインを行わなくとも Microsoft 365 Apps (Office) を利用できるようになります。
そのため、デバイスベースライセンスが割り当てられた端末で、Microsoft 365 Apps を利用するユーザーには Microsoft 365 アカウントも不要です。

デバイスベース ライセンス利用の流れ

1. デバイスを Microsoft Entra 参加 (または、Microsoft Entra ハイブリッド参加) します。
2. セキュリティ グループを作成します。
3. セキュリティ グループに [Microsoft 365 Apps (Device)] ライセンスを割り当てます。
4. [Microsoft 365 Apps (Device)] ライセンスを割り当てたセキュリティ グループに、Microsoft Entra (または、Microsoft Entra ハイブリッド) 参加済みのデバイスをメンバーとして登録します。
5. セキュリティ グループにメンバーとして登録した Microsoft Entra (または、Microsoft Entra ハイブリッド) 参加済みのデバイスに対し、Office 展開ツール (ODT) やグループ ポリシーを使用して、デバイス ベース ライセンスの認証モードを "有効" として Microsoft 365 Apps for enterprise をインストールします。

Outlookアプリのようにユーザに紐づくアプリの利用はどうなるのか

デバイスベースのMicrosoft 365 Apps の場合、Outlook のデスクトップアプリが使えるのみで、メールアカウントに紐づくメールサーバ(ExO)側には領域は存在しません。

デバイスベースライセンスでは、Web版のOfficeアプリは利用できない

Word などのWeb版Office アプリは利用できません。
デバイスベースライセンスはユーザーに付与するライセンスではないため、ユーザアカウントでの”サインイン” が必要となるWEB版Officeは、利用できません。

複数のアカウント(OSプロファイル)での利用も可能

デバイスに複数のアカウント (OSプロファイルを分けて) でログインをして、各々のユーザアカウントで、Microsoft 365 apps を利用することが可能です(共有アカウントを利用する必要はないです)

デバイスベースライセンスを利用するシナリオ例としては、たとえば、医療機関などで受付に配置している 1台のPC のExcel ファイルを不特定多数の医療関係者 (Microsoft 365のアカウントを持たないユーザー) で入力する必要がある場合などが挙げられます。

<公開情報> 

Title : Microsoft 365 Appsでのライセンスとライセンス認証の概要 – デバイス ベースのライセンス

URL : https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365-apps/licensing-activation/overview-licensing-activation-microsoft-365-apps?source=recommendations#device-based-licensing

※ デバイスベースのライセンス 項を参照ください。

— 抜粋 —

サインインしてそのデバイスを使用するすべてのユーザーは、Microsoft 365 Apps for Enterprise を使用してドキュメントを作成および編集できます。 デバイス ベースのライセンスでは、ユーザー レベルのライセンス認証は必要ありません。また、ユーザーがMicrosoft Entra アカウントを持っている必要はありません。 サインインの数に制限はなく、デバイス アクセス権を持つすべてのユーザーがエンタープライズ アプリケーションにMicrosoft 365 Appsを使用できます。

これは、ユーザーが複数の共有デバイス間で作業する、またはユーザーが時折アクセスする必要がある共有およびオープン アクセス デバイスのシナリオに適用されます。 このライセンス モードは、一般的なアカウントをMicrosoft Entra IDに同期しない医療および教育のお客様に最適なモードです。

— ここまで —

関連情報

Microsoft 365 A1 for Devicesについて

CSPが独自に提供しているライセンスのようで、名称にDevicesが入っているため、デバイスベースライセンスかと思われますが、実際はユーザにライセンスを付与して使うようです。そのため、Web版のOfficeアプリも利用可能となります。

公開情報

Title : Microsoft 365 Apps for enterpriseのデバイス ベースのライセンス

URL : https://learn.microsoft.com/ja-jp/deployoffice/device-based-licensing

Title : デバイスの Microsoft 365 Apps ライセンスを管理する

URL : https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/commerce/licenses/manage-licenses-for-devices?view=o365-worldwide

Title : Microsoft 365 Apps のデバイス ベースのライセンスのトラブルシューティング

URL : https://learn.microsoft.com/ja-jp/troubleshoot/microsoft-365-apps/activation/device-based-licensing?source=recommendations